下手な考え休むに似たり


この本の著者は若き僧職男子小池龍之介さん。
その中でいいことを教えていただきました。

『頭で考えずに
もっと五感を使おう。
するとイライラや不安が消えていく。

人の話を10秒聞いていているとして、
そのうち1秒はしっかり聞いていても、
残り9秒は「この人はどういう意図で
いっているのだろう」とか、
「この言い方はおかしいなあ」とか、
「こう答えたらどう思うだろう」などと
脳内でいろいろ自問自答していることがままあります。
考えている間は、耳や目の方がおろそかになります。
これを続けると体験の10分の9は実感が消えてしまいます。
「なんだか数年があっという間に過ぎた気がするなぁ」というように
歳をとると時間が早く過ぎると感じるのは
現実体験がスカスカで、充実感がないためです。
その原因は、五感をしっかり使わずに頭で考えてばかりいる
時間が多いからです。

そうならないための練習としては、脳内活動を休めて、
五感を研ぎ澄まし、目の前のものをしっかり見て、聞いて、触れて、味わう。
そうすればイライラや不安がいつの間にか消えていくでしょう。』

 そういわれてみると、
私も、人の言葉やふるまいを見て、すぐに頭の中で
解釈、憶測、対応方法などあれこれ考えがちなので
疲れることが多い。
また、食事の時に新聞読みながら食べていると
何を食べているか実感がなくなる。
だから今朝何をたべたかがあやふやになってしまう。
そうならないためには、よく噛んで、味わって
五感をしっかり使って食べなければいけないと教えなのでしょう。

座禅とは、何も考えないようにする訓練だというのは、
そういう意味だったのかと腑に落ちました。
ありがたい教えだと思いました。